しみ・しわ・くすみ

肌の構造とは

代表的な肌トラブルとして、シミ・たるみ・シワ・くすみなどが挙げられます。
これらはどれも老化と密接に関わっており、原因はひとつと考えられます。その原因を探るためにも、まずは「肌の構造」を知る事が大事です。

ターンオーバーとは

ターンオーバーとは、角質層にある古い細胞がある周期ごとに新しい細胞に置き換わっていくことを言います。

一般には、基底細胞で分裂した細胞が約14日で最外層に到達し、そこでさらに約14日間とどまります。そして、計約28日で垢となって剥がれ落ちます。皮膚は古くなって汚れるため、約1ヶ月周期で着替えをしているようなものです。

加齢によって細胞を作り出す力が衰えると、この周期はどんどん長くなり、約100日という事もあり得ます。

こうなると汚れた服をいつまでも着ているのと同じで、たまった老廃物やメラニン色素がなかなか排泄されなくなってしまいます。でも新しい服を用意する力もありませんから、結局「着替えたくても着替える服がない」という行き詰った状態になってしまうのです。これが肌老化の大まかなメカニズムです。

シミはなぜ生まれる?

肌が紫外線に当たると肌の基底細胞にあるメラノサイトという場所で「メラニン色素」がたくさん作られます。これは有害な紫外線から体を守る防衛本能。メラニン色素は、細胞の核の上にちょうど"日傘"のように被さって、核が紫外線で傷つかないように守る働きをしているのです。

そのメラニン色素が体内に残ってしまったものがシミです。本来ならいらなくなったメラニン色素は角質層に移動して、ターンオーバーの際にはがれ落ちてしまうのですが、新陳代謝が衰えるとそれがスムーズにいかなくなり、いつまでも残ったままになります。残ったメラニン色素は行き場を失って次第に真皮層へと落ち込んでいき、そこでとどまってしまうのです。

シミとよくにた「くすみ」は、老廃物やメラニン色素がうまく排出されないまま、肌の表面に近い部分に滞った状態を指します。まだ、シミのように真皮まで入り込んでしまってはいない分、対処すれば比較的早く取り除く事が可能ですが、いずれにしても表皮基底細胞の衰えが大きな要因であると考えられます。

シワ・たるみ・毛穴の開きの原因

シワのできるメカニズムですが、この大きな要因もまた線維芽細胞の衰えです。

日焼けなどによって紫外線が真皮層まで浸透すると、真皮層での支柱役を担っている「コラーゲン」が切断され、皮膚に弾力を与えるための「エラスチン」が変性します。

コラーゲンやエラスチンというのは、肌にハリを持たせるために必要なもので、これらが減少したり変性したりすることで、皮膚が本来持っている弾力を失います。

真皮層が薄くなり、元気をなくした状態が「たるみ」。肌がたるむと毛穴自体を引き締める事ができなくなるので、毛穴が大きく開いて見えるようになります。

ハリが失われるとそのうち表情によって動いた皮膚が元に戻りにくくなり、その溝が定着し、やがてシワになります。これらは明らかに老化が原因で、細胞が新しくコラーゲンやエラスチンを作り出す力を失っている証拠です。

真皮層はストッキングのようなものだと考えて下さい。おろしたてのストッキングは薄くても弾力があって伸縮性も豊か。でも繰り返し使ったり、古くなってきたりすると、ほころんで伝線が入り、伸縮性も弾力性もなくなっていきます。ストッキングの線維はちょうどコラーゲンやエラスチンに相当します。新しいうちは目の詰まったネットのように皮下組織の脂肪や筋肉を覆い、ぐらつかないようにしっかり支えていますが、古くなってくると繊維が切断されて、皮下組織は緩みっぱなし。これがやがてたるみやシワを生み出してしまうのです。

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